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執筆者の写真樋野 興夫先生

第243回 あわれみ深く、情け深い 〜 真の医学 〜

 2023年1月30日恵泉女学園の理事会に出席した。【あわれみ深く、情け深い。 怒るのにおそく、恵み豊かである。】(詩篇103章8節)が蘇ってきた。 2023年1月29日『東久留米がん哲学外来 in メディカルカフェ』(CAJに於いて)に参加された北京の方から【中国語サイトで本を一冊見つけました。 読んでいます。】(日本語訳)との心温まるメールが届いた。【日中医学協会】の総務・広報担当の方からは、【中国国内に『がん哲学』がさらに広がりますね! 素晴らしいことです。】との励ましのメールを頂いた。不思議な出会いである。


筆者は2017年、北京大学腫瘍病院で拙著『がん哲学外来で処方箋を』(日本キリスト教団出版局)の中国語訳出版記念講演会(北京大学出版社主催)に招待された(添付)。 唐麗麗教授(北京大学腫瘍病院)と(寧暁紅先生;北京協和病院、李飛先生;北京協和医学院)から親切な推薦文を頂いた(下記;日本語訳)。講演は、中国全土に、ネットで、同時放映されたようである。(添付)

【本書は「人生」の本質を探究し、「愛」の意味を追求するものである。 がん患者の生の病の体験と心の動きは、とても感動的であった。 言葉は簡潔でありながら、哲学的で、人間性に満ちており、医療関係者のみならず、がん患者やご家族、また医療に感心を持っている方々は、きっと本書から専門的な知識や心の癒しを得ることができると信じる。】&【樋野先生は『がん哲学外来』を創立し、「がんと共に生きる」という理念を提唱している。 薬や医療技術による治療以外に、医学の人間性を重視し、多くのがん患者の心と対面し、支えてきた。 これは、「全人的ケア」の理念の実践である。 患者に身体的な治療のみならず、社会的、心理的、またスピリチュアル的なケアを提供している。 これこそ、真の医学である!】&【患者の命の物語を聞く機会を頂き、また境遇に相応しい医学的な助けを提供することは、臨床医学または医学教育の重要な実践であり、人々の医学の人間性への期待に応える取り組みである。 命の物語は、永遠に続く。本書の患者の生の体験を記録したストーリーは、医学の核心を示している。】

王一方教授(北京大学医学部)は、『筆者の人生の出会い:「内村鑑三・新渡戸稲造・南原繁・矢内原忠雄・吉田富三」』について詳しく丁寧に話された。 大いに、感服した。 本当に、忘れ難き貴重な人生の思い出である。



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