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執筆者の写真樋野 興夫先生

第267回 育てる土俵 〜 懐の深さ 〜

 2023年5月10日 順天堂大学保健医療学部 診療放射線学科の2コマの授業『病理学概論』(13:10〜14:40) & 『がん医療科学』(14:50〜16:20)に赴いた。 『病理学概論』では、教科書『カラーで学べる病理学』を用いて、【『細胞・組織とその障害』&『再生と修復』】の箇所を音読しながら進めた。


『がん医療科学』では、テキスト『がん細胞から学んだ生き方 〜 「ほっとけ 気にするな」のがん哲学』(へるす出版)(添付)を用いて、『病理医からみた臨床医: 病理がしっかりしている病院は & 病理医は30秒で診断する & 病理解剖をしながら & 病理医は「人生は虚しい」と考える & あなたはどこにいるのか & 曖昧なことは曖昧に答える & プロの為さざること & 日本は肝臓を目指す & 脇を甘くする懐の深さ & 吉田富三 生誕100周年記念で学んだこと』&『がん細胞が語る人間社会: 日本は化学発がん研究の創始国 & がん化するメカニズム & がんには個性がある & がん細胞と人間社会の類似性』の箇所を音読し、質問受けながら行った。 特に下記の3点は強調した。 生徒の真摯な態度には大いに感動した。


『曖昧なことは曖昧に答える』: ますます情報過多になる時代、グレーゾーンに対しては、確信をもって専門的に「わからない」と答える専門家を育てる土俵が必要


『プロの為さざること』の5か条

1)「プロは人をその弱きに乗じて苦しめず」

2)「プロは人に悪意を帰せず」

3)「プロは人の劣情に訴えて事を為さず」

4)「プロは友人の秘密を公にせず」

5)「プロは人と利を争わず」


『脇を甘くする懐の深さ』: 自分の興味あることに挑戦する。 懐の深さを医療従事者は持つ。



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