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執筆者の写真樋野 興夫先生

第297回 教育とは 〜 心温まる配慮 〜

 2023年9月26日 上野千鶴子先生より【『みすず』2023年6月号(第65巻第5号通巻726号)みすず書房の連載『アンチ・アンチエイジングの思想―ボーヴオワール『老い』を読む 13(最終回)』が送られてきた。 福島県立医科大学に向かう新幹線の中で拝読した。 特に【『自立』とは何か?、『上り坂のケア』と『下り坂のケア』、『もう逝っていいよ』】の箇所が大いに勉強になった。


筆者は、2009年に開設され(2010年4月9日新聞記事 添付)、14年間継続されている『吉田 富三(1903-1973)記念 福島がん哲学外来』(福島県立医科大学附属病院臨床腫瘍センターがん相談支援センター)に赴いた。 臨床腫瘍センターの菅原裕氏と湯田ゆかり氏の心温まる配慮には、ただただ感謝である。


面談者とは、『吉田富三記念館』と『浪江町の道の駅』が大いに話題になった。今度、『道の駅』で、講演会が企画される予感がする。 また、別の面談者からは、福島県の『緩和ケア病院』&『ホスピス病院』について質問もあり、スタッフの菅原裕氏に同席して頂いた。 真摯な話には、面談者は大変感動されていた。


来月、湯田ゆかり氏が、福島県立医科大学の医学生を連れて『吉田富三記念館』を訪問されるようである。 筆者が現職の順天堂大学医学部病理・腫瘍学の教授時代に、順天堂大学医学部の学生も『吉田富三記念館』を訪問したものである(添付)。 まさに、『教育とは、すべてのものを忘れた後に残るものをいう』(南原繁1889-1974)であろう!


吉田富三の授業【『人間は、ロビンソン・クルーソーの様に孤島にひとり住んでいたのでは、良い人か悪い人かは判らない、人間社会の中に住まわせてみて初めてその性(サガ)が明らかになる。 がん細胞もしかり。』&『がん細胞は増殖して仲間が増えると、周囲の正常細胞からのコントロールを脱し、悪性細胞としての行動をとるようになる。 君達学生諸君も似たところがある。 一人ひとり話をすると、常識もあり善良な青年にみえるのだが、学生自治会として集団行動をとると、変なことを云ったりしたりする。』】




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