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第341回 “心の診察室”の実践 〜 病気を通じて社会の原理を言及する 〜

 2024年3月26日、2009年から開設された『吉田富三(1903-1973)記念福島がん哲学外来(福島県立医科大学附属病院がん相談支援センター)』(福島県福島市)`に赴いた。 個人面談者は福島県石川郡浅川町の『吉田富三記念館』を訪問されていた。 大いに感動した。

『吉田富三記念がん哲学外来』モットーの5か条

1)『「嫌」とは、言わない人物』の実践

2)「ほっとけ、気にするな!」の実践

3)「あなたの行かれる所に 私も行きます」の実践

4)『「あれも、これも」でなく「これしかない」』の実践

5)「謙遜と大胆」の実践

 

2019年は、『10周年記念市民公開講演会』が企画された(添付)。 今年(2024年)は、『15周年記念市民公開講演会』が企画される予感がする。

 

【福島県出身の世界的病理学者吉田富三博士を記念して、博士の孫弟子である樋野興夫先生が『福島がん哲学外来』を開設しました。 がんと共に生きる患者/ご家族の思いや悩みをともに考える“心の診察室”です。】とチラシには心温まる紹介がなされている。 【吉田富三は、1903年福島県浅川町生まれの病理学者。『吉田肉腫』及び『腹水肝がん』の発見で世界的に知られ、文化勲章を受けた。 学者としてのみならず、がんという病気を通じて社会の原理にまで言及する言葉を多く残す。】と記載されている。

 

筆者は、癌研時代に『吉田富三の愛弟子』から、『吉田富三は自分のオリジナルで流行をつくれの人物であった』と下記を教わったものである。

顕微鏡を考える道具に使った最初の思想家

顕微鏡でみた癌細胞の映像に裏打ちされた「哲学」

「がん細胞で起こることは人間社会でも起こる」=がん哲学

事に当たっては、考え抜いて日本の持つパワーを充分に発揮して大きな仕事をされた。

今回、雪の降る福島市訪問は、大変有意義な貴重な時となった。



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