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第399回 『心の診療室』 〜 『他人の感情を尊敬する』 〜

 2025年1月27日 センター長を務める新渡戸稲造記念センター(中野)から―>理事長を仰せつかっている恵泉女学園(経堂)の理事会に赴いた。 恵泉女学園の創立者・河井道(1877-1953)である。新渡戸稲造の『優雅な感情を養うは、他人の苦痛に対する思いやりを生む。 しかして他人の感情を尊敬することから生ずる謙遜・慇懃(いんぎん)の心は礼の根本をなす』が鮮明に蘇って来た。


1月28日は、『吉田富三記念 福島がん哲学外来』(福島県立医科大学附属病院臨床腫瘍センターがん相談支援センター)に向かう。【福島県出身の世界的病理学者 吉田富三(1903-1973)博士を記念して、吉田博士の孫弟子 樋野興夫先生と『福島がん哲学外来』を開設いたしました。 患者さんの思いや日常生活の悩みを受け止め、じっくりと対話する“心の診療室”です。がんにまつわる悩み・不安を持って生きる患者さんと そのご家族の受診をお勧めします。】と病院のHPには紹介されている。 

 

2008年 順天堂大学で『がん哲学外来』開設時に、【今は亡き『癌研所長:菅野晴夫(1925-2016)先生、国立がんセンター総長の杉村隆(1926-2020)先生、吉田富三博士の長男で、NHKのプロデューサーであった吉田直哉(1931-2008)氏』】の御3人から『快挙であるとの励ましのお言葉』を頂いたことが、思い出された。

 

筆者は、癌研時代、菅野晴夫先生の恩師である日本国の誇る病理学者:吉田富三との出会いに繋がった。 吉田富三は日本国を代表する癌病理学者であり、菅野晴夫先生の下で、2003年吉田富三生誕100周年記念事業を行う機会が与えられた。 (添付)『がん哲学』の提唱へと導かれた。 そして『陣営の外=がん哲学外来』へと展開した。『がん哲学』とは、東大総長南原繁(1889-1974)の『政治哲学』と、元癌研所長で東大教授であった吉田富三の『がん学』をドッキングさせたもので、『がん哲学=生物学の法則+人間学の法則』である。『がん哲学外来』は、生きることの根源的な意味を考えようとする患者と、がん細胞の発生と成長に哲学的な意味を見出そうとする病理学者の出会いの場でもある。【病理学者の2つの使命=純度の高い専門性 と 社会的包容力】であろう。



 
 
 

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